藤原洋次郎 高橋昌人
「矩形と平面」
●2021/4/28wed~5/3mon
●11:00~18:00(最終日16:00まで)
●岡アートギャラリー
〒703-8256
岡山県岡山市中区浜2丁目2-38
TEL 086-206-5005
Instagram→@oag_okaartgallery
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アートゼミ 社会人クラス講師の藤原洋次郎先生と、
アートゼミ 代表の高橋昌人先生の2人展です。
カフェとしてもご利用いただけるとても雰囲気の良いギャラリーです。
ぜひ感染対策にお気をつけの上、お越しください。
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矩形と平面
絵を描くことが自己表現とするならば、何故私たちは何かを 表現する欲求に動かされるのか。この問いは太古の昔から謎に包まれています。
例えば表現を一つの記録、痕跡として見れないでしょうか。 記録する、痕跡を残す行為は私たちの存在を省みる重要な契機 になるともいえます。記録、痕跡とは、あくまで過去の事実であり ながら、未来を運命付ける重要な記号としての役割を担っています。 これは「表現とは何か」の一つの答えなのではないでしょうか。
今、西欧美術の歴史は変革期にあります。端的に言えば、それは「近代」という大きな物語の終焉です。SNSの発達による情報 のグローバル化や、アジア諸国の経済的発展を受けて、これまで 西欧諸国が牽引してきた大きなモダニズムとしての考え方が終わろうとしている時代といえます。
最近のアートの考え方では、従来の絵画についての概念に収斂されることなく、表面は表面それ自体、平面は矩形にこだわることなく自由に形式を変えた表現もあります。広い意味でのモダニズムが終了した現在、自由や解放だけをコンセプトとした表現が目立っています。
西欧美術の歴史の中で定義づけられてきた絵画は、矩形を基準とした画面に奥行きや空間表現、質感の描写に至るまであくまで もイリュージョン、幻想を内包した表現であることでしょう。西洋 美術の歴史の中での平面とは、幻想としての絵画を支えるための 役割としての平面、またその平面を成立させるための条件としての表面という概念が歴史的概念として成立しました。
私と藤原さんの二人展は、早いもので初回から4年が経過致し ました。その間私達はそれぞれ共通する問題意識と個々のテーマ をさらに追求してきました。
共通の問題意識としては、私達は矩形を基準とした絵画を選択し、それを追求する立場です。平面であることと、その上に描かれることの関係性を考えてみたいと思います。
西欧美術の歴史の変革期に、私達の探求する矩形を基準とした 絵画で、平面を描くことを選択した「表現」とは、絵画、平面、表面 の関係性をもう一度検証し、再構築していくことです。
矩形を基準とした絵画は、物質的には彩色された平面と、表面として、未来に向けられた可能性でもあります。可能性、この魅力的な響きはすなわち、作家の時間とのかかわりの中で産み出されます。それが私たちの研究課題です。人が絵画を鑑賞する場合、 思いがけず気になるものを目にした時思わず立ち止まって対象 を凝視したりします。物質で彩色された平面に、見る側はそこに様々なイリュージョンや空間やその意味を見出します。しかしそれ は同様に、冒頭で述べた作家によって彩色された平面という物質的条件を前提としている事実を思い起こさせもします。私達が 大切にしている絵画としての平面は、作家としての記録と痕跡を 残す行為として考えると、記号としての表現の歴史を生きている。 ならば、その記号の構造を分析し、再構築することで新たな表現を獲得できないか。
この度の展覧会では、絵画と平面における、探求とその可能性 について、それぞれの作品の色彩による空間性や時間の表現 など、藤原さんと私の探求の成果をより多くの方にご覧いた だき、ぜひご意見、ご感想などいただければ幸いです。
高橋昌人
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